昨日は伯母の四十九日の法要が営まれました。遠方(岐阜県)なので出席するのは失礼させていただき、手紙を添えてお香典を送ってありました。
そして今朝、香典返しの品が送られてきました。お茶と海苔に加えてお好きなものを選んでくださいというカタログが入っていました。とても写真のきれいな通販カタログです。
父の出身地は岐阜県です。7人兄弟の5人がほとんど同じ地域に生活をしていました。私が小さかったときはたびたび両親とともに親戚を訪れていました。無人駅を降りて寂しい道をかなり歩いてから親戚にたどり着いたという記憶があります。途中に墓地があり、青白い火の玉が飛ぶなどという話を聞かされていたので、暗いときには怖くて両親の腕につかまって目をつむって通りすごした記憶があります。当時は土葬でした。
私が大学生のときに祖母が亡くなりました。やはり土葬で大きく掘られた穴の中にお棺を置いて土を投げ入れていくときのなんともいえない気分を思い出します。家からお寺への葬列も記憶に鮮やかです。あぜ道を通りながら、小銭を撒きます。80歳を超えて長寿を全うした人の葬式はおめでたいのだそうで、小銭は子供たちが争って拾っていました。
今はもう、もちろん土葬ではありません。最近はなかなか訪れる機会がなくて思い出の中でだけ生きているような父の故郷です。そんな思い出の中から送られてきたカタログ入りの香典返しに改めて時の流れを感じています。
